Cinemargentino
アルゼンチンの非営利映画サイト「シネマルジェンティノ」の作品から
双子の女の子の日常をとらえたドキュメンタリー
マルティナとミカエラは双子の女の子。身長130cm、年齢8歳。ブエノスアイレス郊外に両親と住んでいる。まだ胸もペチャンコで、裸で平気で部屋を歩きまわってる。男の子みたいな二人。でもオーディションのときは、髪をきれいにしてドレスを着て、お化粧もしたりして、カメラの前で作り笑い。母親のノルマが将来女優にしようと、オーディションに連れていくのだ。
女の子の日常を間近で丁寧に撮ったドキュメンタリーで、二人が髪を引っぱりあって一歩も引かない喧嘩をしたり、ベッドの中でごろごろしていたり、とカメラを意識しない表情が捉えられている。聖餐式にもカメラは入る。途中から母親のノルマが夫と店をやることになり、少女二人は家に取り残される。誰もいない家で、半ば放置された二人は、子どもの楽天性で自由を少し味わいつつ、自分たちの力でなんとか日常生活を送ろうとする。
とくにこれといって事件が起きるわけでなく、女の子たちの子ども時代のディテールが延々とつづく。でもそこに何とも言えない魅力があるのだ。おそらく、大人は自分の子どもでさえ、じっとその姿を見つづけることはない。彼らは小さな頭で何を考え、何をしているのか。映画だからこそ目にできる子どもの姿なのかもしれない。
Los días(日々)
2012年 ドキュメンタリー映画
脚本・監督・制作:Ezequiel Yanco(エセキエル・ヤンコ)
出演:マルティナ・メンデス、ミカエラ・メンデス、ノルマ・ポンシオ
英語字幕付き、1時間15分
Cinemargentinoウェブサイトより
画面をクリックするとシネマルジェンティノのサイトでこの映画を見ることができます。
映画より:
母親に電話で訊いている。「オイルは入れるの?」
危なっかしい手つきで、二人でジャガイモの皮むき。
「ジャガイモが煮えたか見てみよう」
「まだ固い?」
茹だったジャガイモをつぶしている。
「ちょっとあたしに貸して」
大量のマッシュポテトの出来上がり。それぞれ皿に取り分ける。
マッシュポテトのみの食事をする二人。
Los días予告編(2分30秒)
"La pasarela" : director: Ulises Rosell