マルティン・ピロヤンスキ監督作品
短編映画「彼女はボクを愛してない」(2010年 / スペイン語、英語字幕付き)
マルティン・ピロヤンスキ(1986年、アルゼンチン)は映画監督で俳優。この短編映画「彼女はボクを愛してない」(原題:NO ME AMA / She Doesn't Love Me) は、ブエノスアイレスに住む神経症ぎみの男の子が、ガールフレンドと旅に出るお話。行き先はお隣の国、ウルグアイのビーチリゾート。映画は二人の旅を追う映像と、男の子の内面の「葛藤」(!)によるグダグダとしたモノローグで構成される。
内面の葛藤は、「彼女はボクが好き、それは確か」としながらも、「が、愛してるのとは違うのか?」という疑問から始まる。「そう考えると、彼女がそう言ったことはない。」「つまり、そういう振りはする、そしてボクといるけれど、、、」「でも、はっきり口では言わない」さらにグダグダ。「おそらく、愛してるという最高のタイミングを待ってるのかも」グダグダ。「でも彼女が自分から言わなくちゃ。彼女が自分で気づく必要がある」グダグダ。
「愛してる、って言えない女はいらない」「彼女は言えないのか、言いたくないのか」「たぶん言いたくないんだ。いいじゃないか」グダグダ。と、ここではたと気づく。「ボクを愛してないからかも?」「愛してないってか!」「それだ! 愛してないってことだ」そして「簡単なことだ。愛してない相手に『愛してる』とは言わないものだ」「『愛してる』と『好き』では大変な違いだ」と結論づける。
そのあと妄想が妄想を呼ぶ。彼女に好きな人ができてそれを告白され、自分はクールに「こうなることはわかってた」と答える。そしてとうとう「許せない。彼女を捨てよう」となり、、、。
"NO ME AMA / She Doesn't Love Me": director: Martín Piroyansky