過去の活動日誌
(recent activities)


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11月(Nov.) ☆ 2002

11.17(Sun.)
◆〜現在進行形、参加して楽しむアンソロジー作品〜『ことばの断片 - F r a g m e n t s』に、以下の作品を追加しました。

#31 怒り/スーパーハイウェイ情報にのって: ローチェル・ホープ・メア(英語/日本語訳) 写真:さどしましょうこ
アメリカ、ニュージャージー州に在住のローチェルさんの書く詩は、甲状腺の自己免疫疾患という病気による直接的、間接的影響が引き起こす、苦しみと戦いの過程を反映しています。ローチェルさんは七つの詩を送ってくれました。その中から二つを日本語訳とともに紹介します。

#30のデニス・エイモリーン(無題)に、スペイン語版(Poesia sin titulo)を追加しました。翻訳はLuis Del Rio-Donosoさん、フランス語オリジナルからの翻訳です。


10.25(Fri.)
『Poetry Works _ アメリカの詩』に、詩集「シカ星 - アメリカ・インディアンはうたう -」(日本語、英語)を追加しました。

詩集「シカ星」はアメリカ・インディアンの口承詩のアンソロジーです。100年くらい前にアメリカの作家メアリー・オースティンが、身近にいたパイユートやショショーニの人々から聞いた歌や詩、言い伝えを英語化したものを、葉っぱの坑夫が集めて「シカ星」というタイトルの作品集にしました。今回掲載するのは「心の友」「シカ星」「丘たちの歌」の三つの詩です。それぞれの詩には、日本のアーティスト、ミヤギユカリさんのドローイングが添えられています。100年前のアメリカのネイティブの人々の詩と、現代の日本のアーティストの絵が、どのようにコラボレートしているか、きっとお楽しみいただけると思います。


9.21(Sat.)
『Poetry Works _ にほん語の詩』に、山尾三省さんの「月夜/A Moonlit Night/Tsukiyo」:日本語、英語、ローマ字を追加しました。
三省さんが亡くなって1年。三省さんのことを思い出しながら、翻訳をした8月、9月でした。この詩は、畑を耕し山仕事をしながら日々を生きる生活人としての三省さんと、言葉によって世界を見たり捉えようとする詩人としての三省さんの二つの姿が、月明かりに照らされた屋久島の風景の中にくっきりと見えてくるいい作品です。

□ 「びろう葉帽子の下で」「アニミズムという希望」など三省さんの本を出版している野草社の石垣さんから、「祈り」というタイトルの詩集が送られてきました。白い表紙の美しい本で、帯には「永遠の青い海 わたしは それである」とありました。第一回「三省忌」に出版された詩集です。くわしくは、こちらをお読みください。

□ 「月夜」の掲載許可をしてもらうために、屋久島の山尾春美さんのところに今朝電話をかけました。春美さんは三省さんの奥さんで、わたしはお話しするのは今日がはじめてです。今までは三省さんに英訳を読んでもらっていたのですが、今回からは春美さんにお願いすることになりました。5日ほど前に「月夜」のウェブのページをプリントしたものを春美さんに郵送してあったのですが、やはり屋久島は離島、届くのに中三日かかりました。明日の日曜日は、お子さんの運動会だそうです。


◆〜現在進行形、参加して楽しむアンソロジー作品〜『ことばの断片 - F r a g m e n t s』に、以下の作品を追加しました。

#30 (無題):デニス・エイモリーン
         (フランス語/英語訳/日本語訳)
        英訳:プラディップ・チャウドリ
        日本語訳:だいこくかずえ(英語版より翻訳)
   
フランス北東部のアルザスに住むエイモリーンさんからフランス語で詩の投稿がありました。フランス語の詩といっしょに、詩の意図、テーマについて書かれた英語のテキストがそえられていて、「ことばの力について考え、ことばへの恐れを抱いているある男のことを書いた詩である」とありました。英語への翻訳は、エイモリーンさんの友人であり、カルカッタで三ヵ国語の文芸誌を出版する詩人、翻訳者のチャウドリさんがしてくれました。エイモリーンさんの作品は、フランスの他ベルギーやルーマニアでも出版され、英語、ベンガル語、ルーマニア語に翻訳されて文芸誌で紹介されたりもしているそうで、葉っぱの坑夫で日本語版の詩が発表されることをとても喜んでくれています。


8.25(Sun.)
review 7「小さな本、本をめぐる旅 - 『島とクジラと女をめぐる断片』他」を追加しました。
今回のレビューは小さな本の話です。そしてそれはいつの間にか、異国のことばで書かれた物語や、旅や放浪の話へと連なっていきます。

チャップブックレビュー『ステップ・イントゥ・スカイ』
芭蕉の平原、サンドバックの平原」( J・F・アッシャー)を掲載しました。
多言語による詩のジャーナル ANNETNA NEPO を出版するフィリップ(以下フィル)さんと知り合いになりました。ANNETNA NEPOはこの5月に第1号が出たばかりですが、その前身はハーバード大学の「ダドリー・レビュー」という詩誌で、フィルはそこでエディターをつとめていました。新しい詩誌は、去年の10月のある午後、ケンブリッジのコーヒーショップでの友人のリチャードと話していたとき生まれたのだそうです。世界各地にある国際鉄道駅(パディントン、ガレ・デュ・ノール、ペンステーションといった)、さまざまな言語がそこに集まる様々な国の人々によって話されている場所、というのがこの詩誌のイメージにあったようです。葉っぱの坑夫とANNETNA NEPOはそれぞれの紙の出版物を交換することにしました。フィルのところからはANNETNA の第1号とダドリー・レビューno.6が届き、葉っぱの坑夫からは、「ニューヨーク、アパアト暮らし」と「ステップ・イントゥ・スカイ」を送りました。フィルはそれを読んで、ANNETNAのニュースレターにレビューを書いてくれました。今回掲載の「芭蕉の平原、サンドバックの平原」(The Plains of Basho and Sandbach)です。日本語訳のときに、フィルの原稿にある芭蕉の句の英語版に加えて、その日本語訳と芭蕉のオリジナル句も載せてみました。

(この間の記録が抜けてしまいました)


2.15(Fri.)
詩の専門書店ぽえむぱろうる(池袋西武リブロ書籍館3階)に、新刊3册(「ぼくのほらあな」「ステップ・イントゥ・スカイ」「糸ごよみ」)の納品に行ってきました。その帰りに渋谷のプロジェットに寄って、その後のフェアの様子を見てくる。amazon.co.jpもふくめ、ウェブサイトからの販売だけでなく、常時ネット外の複数の店舗で本を扱ってもらえたらいいと思っています。

2.4(Mon.)
東京・渋谷の書店「プロジェット」で、今日から『インディペンデント・パブリッシャーズ』フェアが開催されます。朝11時の開店にそなえて、10時すぎにプロジェットに版画作品の設営立ち会いに行って来ました。主催のポシブルブック倶楽部の田辺さんやプロジェットの柳さんと、相談しながら展示。印刷納品がぎりぎりになってしまった新刊「糸ごよみ」20册も、この日手持ちでなんとか納品しました。詳細はこちらの特設ページでごらんください。(写真も撮ってきました)

1.27(Sun.)
2月4日から約1ヶ月間、東京・渋谷のビジュアル専門書店プロジェットで開かれる『インディペンデント・パブリッシャーズフェア』に参加します。これは電子出版を中心とするインディペンデントな出版社や作家たちの多様な作品を集めて展示、販売する年に一度のブックフェアで、映画、戯曲、詩、評論、小説、絵本などのジャンルの作品が、CD-ROMなどの電子媒体や紙の本で出品されます。葉っぱの坑夫は「ニューヨーク、アパアト暮らし」「ロシア語ハイク日記 - ぼくのほらあな」「ステップ・イントゥ・スカイ」「糸ごよみ」のオンデマンドブック4作品と、「糸ごよみ」原画(エッチング)2点を出品します。電子出版や個人出版など、小さな出版の試みに興味のある方には、刺激的且つ参考になるフェアだと思います。
主催:ポシブルブック倶楽部
協力:株式会社ボイジャープロジェット

開催期間:2002年2月4日(月)〜3月2日(土)
開催場所:プロジェット(PROGETTO)
営業時間:11:00〜21:00 (日曜・祝祭日はお休み)

▲会場になるプロジェットについて▲
1999年渋谷道玄坂上にオープン。PROGETTO(イタリア語で"デザイン全般"を指す言葉)の名の通り、デザイン、グラフィック、インテリア、建築などヴィジュアル関係の書籍、雑誌を中心に、アーティ ストグッズ、CD、VIDEO、CD-ROMなど、アート全般に目配りの利いたユニークなブックストアです。店内にギャラリー・コーナーもあり、新しいビジュアル作品との出会いも期待できます。

〒150-0044 東京都渋谷区円山町5-5 橋本ビル1F
TEL:03-5459-3901
JR渋谷駅より徒歩5分/井の頭線渋谷駅より徒歩2分
神泉駅より徒歩2分/代官山駅より徒歩12分
会場地図はこちら


1.26(Sat.)
葉っぱの坑夫 Chapbook edition の第2册目、3册目をウェブサイトで発売開始しました。エイゴ・ハイク集2「ロシア語ハイク日記 ぼくのほらあな」とエイゴ・ハイク集3「ステップ・イントゥ・スカイ」です。


1.19(Sat.)
久しぶりにウェブに新しい作品をアップしました。「ステップ・イントゥ・スカイ」というエイゴ・ハイク集です。

■ ステップ・イントゥ・スカイ/Step into Sky
  (日・英バイリンガル)
  ジョン・サンドバック著(John Sandbach)
  だいこくかずえ日本語訳
  アン・フランケ写真

アメリカ中部ミズーリ州に住むハイク・ポエット、ジョン・サンドバックさんの第1ハイク集のウェブ版です。葉っぱの坑夫としては、「ニューヨーク、アパアト暮らし」「ロシア語ハイク日記 - ぼくのほらあな」につづく、3番目の英語ハイク集になります。前2作がシカゴのA Small Garlic Pressから出版された本の日本語版だったのにたいして、「ステップ・イントゥ・スカイ」は、葉っぱの坑夫のオリジナル企画による出版で、間もなく紙の本版も発売になります。

サンドバックさんは去年の春、200句のハイクを葉っぱの坑夫に送ってきました。それは、現実と空想、風景と記憶のはざまを旅しているような、不思議な感覚を呼び起こす作風のものでした。空、雲、天と地、森、洞窟、水、鉱物、雨といったマテリアルが、通奏低音のように作品世界を循環し、1句1句の中では一つ一つの要素がくっきりとランドスケープとなって立ちあらわれます。また、カラス、クモ、トカゲ、草色ヘビ、ムスカリ、レンギョウなど生命活動への共感を描いた楽しい作品もあります。日本の穏やかな風土や気候が生む俳句とは違って、野放図な大自然、大草原のまっただ中でヒトが小さな存在となり、どこか途方にくれているような風景が見えてくる世界観のハイク作品です。

送られてきた200のハイクから100句を選び、並べかえ、ミズーリの夏から夏への1年の移ろいの中にゆるやかに流してみました。写真はサンドバックさんの友人アン・フランケさんから送られてきたものです。


--2001--
12.22(Sat.)
現在進行形、参加して楽しむアンソロジー作品
ことばの断片-Fragments』に、以下の作品を追加しました。

#24 足長グモさん:ジーン・ウェブスター
Daddy-Long-Legs : Jean Webster

ジーン・ウェブスターという名前に聞き覚えはありませんか?そう、あの「足長おじさん」の著者ウェブスターです。といっても、最近ではあまり子供たちにも知られていない、読まれていない作品なのかもしれませんが。今回「ことばの断片」に載せた文章はウェブスターの"Daddy-Long-Legs"からの抜粋ですが、日本語タイトルは「足長グモさん」としてあります。というもの、そもそもこの作品を葉っぱの坑夫で取り上げてみようと思ったきっかけは、このタイトルにありました。あるときアメリカの詩人の友人との話題に"Daddy-Long-Legs"のことがのぼり、日本では"Uncle Long-Legs"のように訳されているよ、と言うと、Daddy-Long-Legsっていうのはクモみたいな足のながーい虫のことだよ、「おじさん」だなんてナンセンス!と言われてしまいました。なるほど。意味としては辞書で見ても、ザトウムシ、メクラグモなど虫の名前が並ぶばかり。ま、内容を汲んだ意訳ということなんでしょうが、このソフトなニュアンスにするところが、日本的な感性なんだろうな、と思いました。どう考えても「メクラグモ」などという直訳タイトルは子供の本としては不向きだと思われるでしょうから(メクラグモ、ザトウムシという虫の名前の日本語訳の方も「問題あり」という感じですが)。というわけで「足長グモさん」ですが、とりあげたのは、その名前の由来が書かれているジルーシャ(主人公)の最初の手紙です(この本はジルーシャから足長グモ氏への書簡集です)。著者によるイラストレーションも2点、入れてみました。これは1912年グローセット&ダンラップ社(ニューヨーク)から出版された"Daddy-Long-Legs"が元データになっています。原典はたくさんの愉快な挿画と当時の舞台上演の写真も入った楽しい本です。アメリカのネット書店amazon.comのオークションを通して、マサチューセッツ州のキャロル・ローディーさんから8ドルで購入したものです。作品の後ろに載せた著者の略歴は、ウェブスターが卒業したヴァサー・カレッジの図書資料から、元学長アラン・シンプソン氏が書いた文章を掲載しました。ウェブスターの意外な側面が見える興味深いバイオグラフィーです。


エイゴ・ハイク集「ニューヨーク、アパアト暮らし」の書評を追加
レビュー2「ニューヨーカーの息づかい」(書評者:吉村侑久代)

10月末に出版したチャップブックの書評です。インターナショナルなネットワークをもつウルトラ・ハイク・マガジン「吟遊」の次号(1月発行)に掲載されるものを許可を得て転載しました。すでに掲載されているレビュー1「タンポポのタネが風にのって・・・」(書評者:朱雀正道)と合わせてお読みいただくと、1册の本のまわりをどんな世界がめぐっているのか、新しい発見があるかもしれません。

*「ニューヨーク、アパアト暮らし」につづく制作中のチャップブックですが、出来上がりは来年1月半ばすぎになります。3册の出版日は多少前後するかもしれませんが、2月初旬にはすべてそろっている予定です。


12.01(Sat.)
 新しいレビューを追加しました。(review 3
 洋服を作りつづける劇団、シアタープロダクツ『Theatre PRODUCTS 展示会』展
 2001年10月25日〜11月2日/東京・港区のリトルモア・ギャラリー

10月の末におもしろい展示会に行ってきました。1970年代半ば生まれのそれぞれにユニークな経歴の持ち主3人が、洋服をつくる劇団をはじめたというので、これは見にいかなくてはと駆けつけたものです。座長はコム・デ・ギャルソンでパタンナーをしたり舞台の衣装を制作したりしながら「カプセルリ」というグループでパフォーマンス活動をしていた武内昭さん。あと二人は、一人が元「カプセルリ」メンバーで元アパレルメーカー勤務の女性、もう一人が英国セントマーチンズ在学中に移動映画の制作をし帰国してチンドン屋で活動していた人(女性)。さあ、この三人からいったいどんな洋服が生まれると思いますか?

現在進行形、参加して楽しむアンソロジー作品
ことばの断片-Fragments』に、以下の作品を追加しました。

#23 ルート20を20日間で走る:マイケル・ザーネッキー
Twenty Days on Route 20 : Michael Czarnecki

マイケル・ザーネッキーさんはニューヨーク州在住の詩人で、FootHills Publishingという詩の出版社を主宰しています。ペンシルヴァニアに住む詩人の友人が最近そこから詩集を出版したことでマイケルさんと知り合いました。「ルート20を20日間で走る」は俳句と俳文でつづったアメリカ横断紀行です。ルート20? ルート66なら知っているけどな、というのはアメリカ人も同じらしく、そのことにマイケルさん自身「だから66じゃなくって、20だってば!」と本の中で何回か言っています。ルート20はアメリカの歴史ある街道のひとつで、ボストンを起点に、ニューヨーク州を通り、西部の荒野を走り抜け、西海岸オレゴン州ニューポートに到達する幹線道路。マイケルさんは1971年に同じルートをヒッチハイクで旅しました。そして25年後、そこを再び83年型ホンダワゴンで20日間かけて走り抜け、本を出したというわけです。ページに使われているルート20の写真は、昨夜、ウィスコンシンをツアー中(学校で行なう詩のワークショップ)のマイケルさんから送られてきたもの。2、3日前にちょうどルート20とクロスしたとき、撮影したものだそうです。


*いま、「ニューヨーク、アパアト暮らし」につづくチャップブックを制作中です。順調にいけば12月末に出版できると思います。本はウェブの作品から「糸ごよみ -1800年代、二人のヤカマ・インディアン女性の記録」と「ロシア語ハイク日記 - MOYAYAMA ぼくのほらあな」(エイゴ・ハイク集2)、未発表の新作「ステップ・イントゥ・スカイ」(エイゴ・ハイク集3)の3作品です。


11.12(Mon.)
 
現在進行形、参加して楽しむアンソロジー作品
 『ことばの断片-Fragments』に、以下の作品を追加しました。

#21 夜さらびぬ鳥がまよ:宮古島
Hi there, evening bird : Miyakojima island

タイトルは「ゆさらびぬとりャがまよ」のように発音され、「夕方の鳥さんよ」という意味の宮古島のことばです。遊んでいた子供たちが、夕方になって鳥たちが飛び交う空を見上げ、「お前は今夜はなんの木に泊るの?」と問いかけるという素朴なわらべ歌です。歌の中には、九年母木(ふにャらぎー/くにふ)、カザマ(ガジュマル)など南の島ならではの植物が出てきたりして、ゆるやかで、のびのびとした島の空気感が伝わってきます。メロディーは沖縄音階をつかったごく短いフレーズの繰り返しです。楽譜の画像を載せましたので、身近な楽器で音をとったり口ずさんでみてください。ふわっと温かな風がかすめていくような気分になるかもしれません。

九年母という聞きなれない木を調べていて、「みかんデータベース」という和歌山県がつくっているみかんに関するページに行き当たりました。主体は県産の有田みかんについてですが、「みかんとその仲間たち」とか「みかんの栄養と効果」とか「起原と歴史」などさまざまな資料が豊富にならんでいます。九年母の写真をお借りしたのでリンクをつけました。みかんに関しては日本で1、2のサイトかもしれません。

「ことばの断片」は、夏以来の久しぶりの更新になります。今回三つ作品を準備していたので、同時にアップしようと思っていたのですが、コピーライトや画像の関係でもう少し時間がかかりそうなので、一つだけ先に上げることにしました。2作品も追って近々アップします。


10.22(Mon.)
 チャップブック、創刊!
 葉っぱの坑夫のウェブスタート時から念願だった、オンデマンドブックの1册目がこのたび完成、本日より販売を開始することになりました。1册目はエイゴ・ハイク集「ニューヨーク、アパアト暮らし」です。

いまのところ、葉っぱの坑夫直販のみの取り扱いです。これから、地元である首都圏の書店、アートショップなどを手はじめに、ネットの外のリアルショップにも、置いてもらうよう準備を進めていきます。もし葉っぱの坑夫の本に似合いそう、というお店をご存知でしたら、ぜひ教えてください。もちろん首都圏に限りません。また、アートイベントなどへの出品もおもしろいかなと考えています。たった300部の小さな本ですが、ネットとリアルワールドの両方で人から人へと広がっていってくれればいいなと願っています。


8.27(Mon.)
 この秋に葉っぱの坑夫から出版予定のJohn Sandbachさんのエイゴ・ハイク集 "Step into Sky"の解説・紹介文を俳人の夏石番矢さんにおねがいしました。夏石さんは「地球巡礼」「人体オペラ」などの句集の出版をはじめ、俳句の評論活動をとおして俳句表現の拡大に力をそそいでいる方です。またアメリカ、ヨーロッパの俳句詩人たちとのコラボレーションや俳句イベントを活発におこない、日本語にとらわれないグローバルな俳句の創作活動でも知られています。2000年にはアメリカ、ユーゴスラビアの俳句詩人たちと世界俳句協会 World haiku Associationを創設し、その活動で世界中をかけめぐっているとてもアクティブでニューウェイブなHaijinであり、大学では比較文学を教える先生でもあります。紹介文をお願いするきっかけは、Sandbachさんが夏石さんの句のファンで、「吟遊」という夏石さんの俳句マガジンの講読者だったことからです。
 
 ご報告がすっかり遅くなりましたが、フラグメンツで掲載の依頼をしていたピーター・ハントケの「子供は子供だった頃」は、著者のエイジェントからの断わりの返事がきました。理由は、この作品がハントケ氏の詩作品として公表するのにふさわしくないものであるということと、掲載料の問題でした。「フラグメンツ」のコンテンツは有名・無名に関係なく、volunteer(志願、有志)による作品のネットワーク化をめざしているので、投稿でも依頼でも掲載料は免除してもらっています。現在掲載されている21作品の著者たちは、すべてこの意図に賛同してくださった人たちというわけです。


5.5(Sat.)
 活動日誌の記録がしばらくとだえてましたので、この間のことをまとめて簡単にご報告します。
 「ことばの断片 - Fragments」について。#16の「ヒバリ」の著者、ルース・フォーリーさんと葉っぱの坑夫・大黒が共訳を進めている木坂涼さんの詩がまもなく更新できそうです。詩集『ツッツッと』から「背中」と「一人の正しい使い方」の2作品の予定です。掲載許可をお願いするため木坂さんに手紙を書いたところ、昨日木坂さんから返事といっしょに既刊の詩集・エッセイを収めた「木坂涼詩集」(思潮社)が送られてきました。木坂さんの詩は構えることなくすっと詩の世界に入っていけるものが多く、少し孤独で、少し切なく、でも読後にはあたたかなものが残る、そういう詩です。送っていただいた詩集の中から、もう一遍くらい追加翻訳して載せることになるかもしれません。お楽しみに。

 #20When kid was kid : Peter Handke/子供は子供だった頃:ピーター・ハントケが準備中です。この作品はヴィム・ヴェンダース監督「ベルリン・天使の歌」の冒頭で朗読される美しい詩で、ヴェンダースの依頼でハントケが書き下ろしたものだそうです。オリジナルはドイツ語です。掲載許可の交渉は日本のフランス映画社から始まり、ザジフィルムへ、そしてドイツの映画会社「ロードムービーズ」、著者のエージェントとの交渉は、Japan WebgrrlsのあいざわさつきさんがFaxとe-mailで進めてくれています。日本語訳の冒頭はこんな風です。

 子供は子供だった頃
 腕をブラブラさせ
 小川は川になれ 川は河になれ
 水たまりは海になれ と思った

 「ことばの断片」関連で言うと、このところ日本の写真家の方の作品が続いています。#17朱雀正道さん、#18小林のりおさんです。小林のりおさんは、実は#7Hawaiian LightのNobu Nakayamaさんに素晴らしいですよ、と紹介してもらった写真家です。朱雀正道さんは、葉っぱの坑夫のフレンド・プレスであるA Small Garlic Pressの詩集に岡崎京子さんのアートワークを使う件でお世話になった方です。このように、「ことばの断片」は人と人のささやかでボランタリーなつながりがきっかけで、新たな作品が生まれるという発展の仕方をしていっています。また一方、今まで少なかった日本の読者の方からの投稿作品も少しずつ増えてきています。#19の宮河利恵さんの作品もそのひとつです。

 * * *

  ミズーリ州カンサス市に住む John Sandbachさんの作品集 "Step into Sky" を翻訳中です。アメリカの沙漠や森のランドスケープやカラス、星、月、雪、虫、鉱石、そしてタイトルにもなっている空、これらのものを素材にした英語のハイク集です。葉っぱの坑夫への投稿・出版依託作品の中で、最初のまとまったオリジナル作品集となる予定です。


--2000--
12.12(Tues.)
 現在進行形、参加して楽しむアンソロジー作品「ことばの断片」をアップロード。

  12.02(Sat.)
 スウェーデンの詩人、故ワーナー・アスペンストロームの夫人から手紙が届く。はるか北の地からの短い手紙。でも内容はホット。タイプで打った文字で、夫の詩が掲載され訳されることは喜ばしいこと、フラグメンツへの詩の掲載許可をすることが書かれていた。

11.26(Sun.)
「fragments - ことばの断片」の予告ページをアップロード。

11.12(Sun.)
 11月末スタート予定の新プロジェクト「fragments - ことばの断片」の作品掲載依頼をここ何週間かやっている。今日現在で、OKをもらっているものが7作品、連絡待ちが5件、居所さがし中が2〜3件。今回出版社や著者の居所さがしをしていて気づいたのは、ヨーロッパの非英語圏やアジアへの連絡をとるのが結構大変だということ。こちらの言語能力の問題もあるけれど(ドイツ語等はメンバーの Jeffがカバー)、それ以外にも、インターネットでの検索エンジンを使ってもなかなかヒットしなかったり、せっかく関連ホームページを見つけてもメールアドレスなどの連絡先が書いてなかったり。また、ときにページを表示する際にダウンロードのスピードがガクンと落ちてしまうことも。連絡した相手国は、ポーランド、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、スイス、インド、アメリカの各地、京都、大阪、鳥取など。サイトデザインのラフスケッチがウェブデザイナーYoshimiから先週とどき、近々予告ページを葉っぱのサイトに載せる段取りになってます。



10.21(sat.) 2:30p.m. - 8:00p.m.
 渋谷の東京ウィメンズプラザで開かれたJapan Webgrrlsの4周年イベントに招かれ、 葉っぱの坑夫のプレゼンテーションをする。土曜日の午後いっぱいを使って「e-Lifestyle」のテーマでeコマース、 オンライン投資、モバイルを使ったスケジューリングサービスなどのデモンストレーションと スピーチ、基調講演などが行なわれた。その中でちょっと異色なノンプロフィットのわが葉っぱ。100名に満たない 小規模なコンファレンスながら、国籍、年令、職業などを越えて集まった元気なウェブガールズのメンバーと一般参加者(男性含む)で、なかなかの活気でした。

 スピーチなどで使われる言語は、 英語と日本語の二カ国語。プレゼンテーター、出席者の国籍がまちまちなため、通訳付き、プロジェクターでの フォローなど言語サポートもそれぞれの工夫で。葉っぱの坑夫は日英両言語のスピーチ草稿と、 Powerbookには英語字幕を用意した上で、会場で出席者にどちらの言語がいいか聞いて進めました。 日本人参加者も海外生活経験のあるバイリンガルの人たちがほとんどだったようですが、わたしがオープンマインドな日本語でしゃべってみたいと強調したこともあって、 前列にすわっていた英語圏の方から「にほんごのほうが、おもしろい」と声がかかり、メインの紹介部分 は日本語でしゃべり、プロジェクターで英語表示のスタイルでやりました。

 葉っぱの坑夫のスピーチはまずまず共感と興味をもって受け取ってもらえたようで、終わったあと、 何人かの方がスピーチ台のところに集まってこられて、名刺を交換したりいろいろお話ししたりしました。 詩や写真などの創作活動をしている方たちもいて、葉っぱの活動への参加にも興味をもたれたようです。
そのときのスピーチ草稿の一部がこちらにありますので、興味のある方は読んでみてください。また、 なにか感想・ご意見などありましたら、大黒まで メールを。


JAPAN Webgrrlsは1995年ニューヨーク市でAliza Shermanによって設立されたWebgrrls International の日本支部。コンピュータやインターネットを仕事や生活に取り入れるためのワークショップや講演会など さまざまな活動をしている非営利の女性グループです。世界中に100支部30000名の会員がいるそうで、 国際交流や助け合いに興味のある女性たちの参加を募っています。
日本語ページ:http://www.daifukuya.com/webgrrls/
英語ページ:http://www.webgrrls.gol.com/

10.17(tue.)
地球と人をながもちさせるエコ・マガジン「ソトコト」編集部より掲載依頼の返答メールがくる。 2001年1月号(12月5日発売)のEscape Routeのページで『インディアン・テイルズ』が 紹介されることに。原典の本の表紙写真をスキャンして編集部に送る。

「ソトコト」はライアル・ワトソン、長友啓典、奥村靫正などがスタッフに加わっている ちょっとユニークでおしゃれなエコマガジン。現在書店にある11月号の特集は「ファースト フードより、スローフード2」。坂本龍一のケニア紀行、ヨーヨー・マのインタビューなどが オンライン版でも一部紹介されています。
http://www.nifty.com/SOTOKOTO/


10.4(Wed.)
ポシブル堂書店に、葉っぱの坑夫の4作品を登録。
『ニューヨーク、アパアト暮らし』ロシア語ハイク日記『ぼくのほらあな』『インディアン・テイルズ - シエラネバダから14の物語』『糸ごよみ 1800年代、ヤカマインディアン女性の記録』
ポシブル堂書店は、個人出版・電子出版を応援するオンライン仮想書店。オン・スクリーンで読める 新しい本を無料・有料をこえて提供しています。 文芸(小説・詩)、趣味・実用、漫画・画集・写真集 などにジャンル分けされた電子書籍が現在200册以上登録されています。
http://www.ash.ne.jp/~haho3606/


Happano Top





recent activities

| making a chapbook | Happano Top |


We will soon update our activities after February. Please Wait for a while.

--2002--
2.4(Mon.)
"Itogoyomi", the Japanese version of "Strings - The Lives of Two Yakama Indian Women in the 1800s" written by Paul Brooke was published today. This book is only in Japanese.

1.26(Sat.)
Our new chapbooks were published today! They are "Moyayama - Russian haiku: a diary" written by Alexey V. Andreyev and "Step into Sky" written by John Sandbach.

1.19(Sat.)

We have updated a new haiku collection "Step into Sky" written by John Sandbach on our website. Here is a summary of the work.

"Step into Sky"
(complete bilingual version of English and Japanese)
Written by John Sandbach
Translated into Japanese by Kazue Daikoku
Background pictures of Missouri by Ann Franke
Introduction "Cosmic Haiku" by Ban'ya Natsuishi

This is Sandbach's first haiku collection. He contributed 200 haiku to Happa-no-Kofu last spring. His haiku have a new and unique sense, and the landscapes in them are very spacious and cosmic. He has written about woods, clouds, rivers, crows, the moon, rain, and crystals in Missouri where he lives.

We have selected and edited 100 of his haiku, and translated them into Japanese, and let flow them in the order of the four seasons in a gentleness.

Readers make a circuit of one year in Missouri as they move through the haiku. The introduction was written by Ban'ya Natsuishi who is a well-known haiku poet in Japan and also the Balkans. We hope you will enjoy reading these haiku, and we will be happy to hear your comments about them.


--2001--
12.01(Sat.)
We have updated two Fragments peoms on our website.Here is briefs about the peoms.

Ongoing Anthology Program - - F r a g m e n t s - -

#22 Hi there, evening bird - nursery rhyme from Miyakojima island - (translated from the Japanese)
This nursery rhyme was collected in Hirara city, Miyakoshima island, Okinawa prefecture. Okinawa is a group of islands in the southwest ofJapan, and the climate is subtropical. This song has a lot of Okinawadialect in the original text, so the translator included some dialect treenames to keep the native sounds. It is sung in an Okinawa music scale, which is peculiar and attractive. We put the score with the poem.


#23 Twenty Days on Route 20
Michael Czarnecki (English/Japanese translation)
This is the extract from Michael's published book on his solo journey across America taken in autumn of 1996. He drove on Route 20 in his '83 Honda Wagon from Boston to the Pacific Ocean at Newport, OR, and wrote haiku and haibun(prose) about it. The picture on this page was taken by the author in the rain - in Ohio - on his way to Minnesota this week. Yes, he took this picture for our Fragments story about his way of traveling.


10.22(Mon.)
We are very happy to inform you that our chapbook edition was published today! The first publication is "New York, apaato gurashi (tenementlandscapes/bilingual version), written by Paul David Mena, translated into Japanese by Kazue Daikoku. Here is some information about the book and how you can order it on our website directly.

5.5(Sat.)
We have not updated this page for a long time. Here is a brief report of our recent activities:

About Fragments: We will publish the poems of Ryo Kisaka who is a Japanese female poet in the near future. The English translation is now being done by Ruth Foley, who is the author of Skylark(Fragments#16) and our editor Kazue Daikoku. The author replied to our letter requesting her permission for publishing and enclosed her poetry book in it(phtoto above). It includes all her poetry books and other writings. Her poems are evoked from daily occurrences and small events in her life. Her writing is simple, frank, warm and open-minded. We believe her poems will be attractive to and easily understood by English speakers. At the same time her poems have touched many Japanese, too.

Fragments #20 "When kid was kid" written by Peter Handke. We are asking the author's agent for his permission to publish. Peter Handke is a famous writer and poet in Germany. He also wrote scenarios for the movies of Wim Wenders. The poem "When kid was kid" was used at the opening of the movie "Wings of Desire (German title, Der Himmel Uber Berlin)"directed by Wim Wenders. The original text is German.

* * *

We are translating a new haiku collection "Step into Sky" written by John Sandbach. This work was contributed to Happano Kofu in March. He wrote about desert and forest landscapes, crows, stars, moon, snow, insects, ores, and sky which is included in the title. Both the original text and Japanese translation are included.


12.12(Tues.)
We uploaded the site of "Ongoing Anthology Program - - F r a g m e n t s - -".

12.02(Sat.)
I received a letter from Mrs. Aspenstrom, who's husband was the deceased Swedish poet, Werner Aspenstrom. It is a very short letter from that northern country, but a warm reply. She wrote that she was very glad that we would translate her husband's poem, and she gave us permission to publish it.

11.26(Sun.)
We uploaded the preview page of "Ongoing Anthology Program - - F r a g m e n t s - -".

11.12(Sun.)
We are now working on our new project, "fragments", which will start at the end of November, and are asking authors and publishers for their approvals. We have received 7 approvals now, and are waiting for 5 replys and searching for 2 or 3 addresses to contact. Generally speaking, it is more difficult to contact authors and publishers in Europe(non-English area) and Asian countries. One reason is because of my language ability (but Jeff, our member, helps me with German), and another reason is difficulty in searching their addresses on the Internet, and sometimes there is no e-mail, fax or address on the page when I find a pertinent website. I'm corresponding with people who live in Poland, Denmark, Norway, Sweden, Switzerland, India, various parts of the USA, and Kyoto, Osaka and Tottori in Japan. Last week, I received a rough sketch of the site design for "fragments" section from our webdesigner, Yoshimi, and we will upload the preview page to the Happano site in the near future.



10.21(sat.) 2:30p.m. - 8:00p.m.
Tokyo Wemen's Plaza in Shibuya, Tokyo. I was invited to Japan Webgrrls' Fourth Anniversary event and made a speech about Web Press Happa-no-Kofu. The theme of the event was "e-lifestyle", there are several demonstrations concerning Online investing, Shared Websites and Women's Health, and presentations about an internet auction, a schedule service, our Web Press Happa-no-Kofu, and finally, a keynote presentation. Though it was a small scale conference, the members and attendees of many countries, ages, and occupations came together, lively and full of energy.

The languages which were used in the conference were both Japanese and English. I prepared two drafts (English and Japanese) for my speech, and I asked the attendees which language was best. Most of the Japanese attendees were bilingual persons and other people spopke English(some understand Japanese). But as the attendees agreed with my desire(it is told in my speech), I made my main speech in Japanese with English subtitles on the projector. I brought my Powerbook 2400 which was installed for the conference, so I could show them the English version of my speech and our webpage.

After my speech, several attendees came to my place, and they told me their impressions about my speech and Happa-no-Kofu. I'm very happy. It seemed to me they felt sympathy with my speech and our press. Some people were interested in presenting their writings and art works to our press.

If you are interested in my speech, please read it. And I would be very glad if you would send your impressions and opinions to me,(Kazue Daikoku).


About JAPAN Webgrrls: Japan Webgrrls is part of Webgrrls International - a worldwide women's organization, started in New York City by Aliza Sherman in 1995. The Japan Chapter was born in September 1996. Their organization is dedicated to promoting women's understanding of computers and digital information technology for professional and personal use - empowerment. More details are Japan Webgrrls(http://www.webgrrls.gol.com/).


10.17(tue.)
The editor of Japanese eco-magazine "SOTOKOTO" replied me to my e-mail. They decided to print an information about our translation work "Indian Tales(The Basket Woman)" in the information page called "Escape Route" on their January 2001 issue.

The magazine "SOTOKOTO" is a very unique and polished magazine about thinking of the earth and human beings in the future. You can read(but only Japanese) a part of the print version here(http://www.nifty.com/SOTOKOTO/), and November issue includes an articles of Ryuich Sakamoto's Kenya travle and an interview of Yoyo ma.


10.4(wed.)
We subscribed our four works("tenement landscapes", "Moyayama-Russian haiku", "The Basket Woman", "Strings") on Possible Online Book Store. They are an online "electronic book" store which distributes both pay and free works on the internet website. They have several categories of literature, art, hobby, comics, photograph, etc. but only available Japanese language. Possible Online Book Store


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