元旦の朝、札幌から、実家のある旭川に向かうJRの車窓の外は、
灰色の空から降り続ける雪、チャコールグレーの木立、墨絵のようにかすむ家並が延々と続き、
色のない世界に来てしまったかのようだった。
モノトーンの風景を見続けている内に、思い出した感覚があった。
パリで過ごした時に感じたことだ。 
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19. 色のあいまに〜パリ(フランス)