「ぼくのほっぺのちいさなあざ」制作日誌(happano journal_Jより)
20060522
新しい本のこと

この夏出版予定の紙の本のことを書きます。
タイトルは、「The little mark on my cheek/ぼくのほっぺのちいさなあざ」。写真絵本のスタイルで、かっこよくてちょっと風変わりなアートブックになる予定です。写真はオランダ出身でアメリカ在住のアリ・マルコポロスさん。スノーボーダーやポップスターのドキュメント写真集の他、スイスのNievesからラフでアーティスッティックな作品集も出しています。一昨年、No.12ギャラリーでの個展のために来日したときに、会ってお話ししたことがあります。
今年の年頭にアリさんにテキスト(英語版)を送って本の話をしたところからこのプロジェクトはスタートしました。それから本の形態などの案を練り、どのような本にするか、写真とテキストの関係についてなど考え、アリさんとは写真の方向性について何回かメールのやりとりをしました。その頃アリさんはニューヨークやアムステルダムでの個展やさまざまなプロジェクトで多忙だったのですが、それらが一段落した4月末、写真案がとどきました。忙しく神経を使う仕事から解放されたその直後に、パッと舞い降りたアイディアの風にのって自由に楽しく、子どもが遊ぶような気持ちで、案をまとめていったようです。
印刷用データも先日到着したので、これからいよいよデザインに入ります。
この作品では紙の本と同時進行で、ウェブ版を用意しています。まったく別のスタイルでの作品になる予定です。
今のところのプランとしては、オーディオワークとフォトギャラリー、この二つを考えています。オーディオワークの方はすでに進行中で、こちらもかなり面白いものになりそうな予感。詳細はまた追って書きます。
紙の本ウェブ作品。ひとつの作品をめぐって違う表現をする。どんなことが可能なのか。また見た人はどんな風にこの二つを心の中でリンクさせるのか。なにか面白いことが起こせたら、と思っています。
posted by editor*K @ 9:26 午前


20060802
新しい作品は、写真絵本とオーディオワーク

この夏出版予定の本のこと、以前に書きました。「The little mark on my cheek/ぼくのほっぺのちいさなあざ」という写真絵本です。
入稿準備がほぼ整い、まもなく印刷屋さん、製本の業者さんの手へと作業が移り、形になる日も近づいてきました。今月はお盆休みがはさまるので、まだ正確な発売日が見えませんが、8月末から9月初旬にかけての出版を予定しています。なんとか「夏」の間に出せるかな、と。
今回の本は、アメリカ在住の写真家アリ・マルコポロスさんに参加していただきました。すばらしい写真と写真家自身の手でアレンジされたハッピーなアートワークが本の中でいっしょに繰り広げられる、ちょっと今までにない写真絵本に仕上がりそうです。本の形態はミヤギユカリさんの絵による前回の「シカ星」と同じ、アコーディオンスタイル。小さなストーリーからはじまる長い長い1枚紙の本に、アリさんはどんなイメージを託し、ふくらませていったのでしょう。
このリトルマーク・プロジェクトでは、紙の本といっしょにウェブ作品もつくっています。
こちらもただいま制作中で、テキストを中心にしたオーディオ作品と、アリさんの写真によるフォトムービーを予定しています。トクマルシューゴさんのサウンド、アーロン・バーグマンのリーディングなどゲスト・アーティストも加わって、楽しい作品になりそうです。
作品についての紹介ページをこちらにつくりました。ときどき情報を追加しています。
「The little mark on my cheek/ぼくのほっぺのちいさなあざ」紹介
posted by editor*K @ 5:08 午後


20060805
入稿しました

「Little Mark/ぼくのほっぺ」の入稿を昨日しました。今回は作業上の都合で、ほぼ完全データ入稿になりました。シカ星のときは完全データ入稿でしたが、今回はビジュアルが写真ということもあり(データがドローイングより重い)、また元々普通のページものの本と違い、ページごとのデザインではない長大なページの表裏のデータという特殊事情もあって、画像とテキストを別データで入稿することになりました。
アリさんのアートワークした表面の写真と裏面のモノクロームの角版写真は、アリさんから送られてきたままのInDesignによるデータ及び写真素材として入稿。テキストはイラストレーターでデザインしてアウトラインをかけたものを用意し、元になるIndesignのデータと合体させるという方法です。それにより多少、作業の工程が増え印刷経費も上がりますが、合理的に作業できるので良い方法だったと思います。(細かく書くと、作業環境の違い、アーティストとデザイナーのInDesignおよびMacOSのヴァージョンの違いなどもあって、アーティストのデータをそのまま扱うことが難しかったという事情がありました)
この後の進行予定としては、来週末に出力によるデータの確認、校正をして印刷所に戻し、その後印刷。それを折りの業者さんに納品して、1部ずつ手折りで本を仕上げていきます。前回の「シカ星」のときは、この折りの大変さ(長い辺を二つ折りしてから、B6サイズにじゃばらに折っていくという)のために、だいぶ試行錯誤し、時間も予想外にかかってしまいました。
今回は前回のことを糧に、スムーズに折り作業が進むよう、腕のいい職人さんたちの確保もしっかりして(前回やっていただいた博美堂さんがそこはしっかり組んでいるので安心していますが)、順調にいくよう、、、そのように願っています。そうして問題なく進めば、8月末に納品の運びとなるのではと今の段階で思っています。
写真は、昨日、デザインの宮川さんと検討したほぼ最終のパッケージ案です。「シカ星」と同じプラスティックケースと、クラフトカラーのボール紙ケースの2種類で出すことを考えています。



posted by editor*K @ 11:02 午前


「ほくのほっぺ」紹介ページ | 葉っぱの坑夫