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訳者ノート


第3章「おしおき」
●凧
朝鮮の凧は長方形の紙の中央に大きな丸い穴があいているのが特徴だそうです。「真中に大きな穴が空いていてよく揚ると思うが、誠に不思議である。」と淡島寒月の「凧の話」(1918年/大正7年)にも書かれていました。
伝統文化団体韓国凧協会のウェブサイトには、韓国の伝統凧の画像がたくさん紹介されています。

●セッチェ
この名前の読みと意味を韓国出身のパク・ウォンソクさんに教えていただきました。セッチェには「三つ目」という意味があって、よく三番目の子供のことを呼ぶのに使われるそうです。そしてセッチェはまさに、上から三番目の子どもなので、名前ではなく呼び名であると考えられます。

第4章「ナンムン(南門)にて」
●チヂム売り
原文ではpieman(パイ売り)となっています。朝鮮半島の屋台料理を調べたところ、パイはチヂム(日本では「チヂミ」と呼ばれることが多い)のことではないかと思われました。チヂムは、お好み焼きのような食べ物で、ベースの生地として小麦粉、上新粉、そば粉などを(ブレンドして)使い、野菜やキムチなどを具に入れて焼いたものです。テキストに、「丸いのあり、四角いのあり、長細いのあり」とありましたが、じゃがいものチヂム(じゃがいもをおろして生地にしたもの)は丸いものが多いようです。

第6章「二人の母」
ギリシア陸亀いろいろ(写真あり)
http://community.webshots.com/photo/368199494/368199494uuBXuX
http://www.chelonia.org/Articles/tiberagoldengreekcare_jp.htm
亀トリヴィア(英語)
http://www.tortoise.org/general/wildfaqs.html

第17章「ソウル」
●チェムルポ(済物浦)
今の仁川の旧称。韓国北西部にあり、ソウル、釜山につぐ都市。ソウルのベッドタウンでもあり、黄海に面した港湾都市。1883年に開港。ソウルとは地下鉄で結ばれている。