それでも、豪奢な会場に
ドレスアップした人達が続々と集まってくる様子は、
日本では触れたことのない世界だったので、観察しているだけで楽しめた。
開幕し、オーケストラの演奏が始まった瞬間はちょっと鳥肌がたった。
あまりの音響の良さと、完成度の高さに、
目の前で演奏されていると思えないほどだったので。

席のモニターに英語で説明が出てくるのだけど、スピードに追い付けず、
ストーリーはほとんど誤解していたように思うけれど、
楽器の音と歌声に聞き惚れ、衣装や舞台に見とれ続けて、思っていたよりも面白かった。
そして、日本に戻ったら、いつか歌舞伎や能を見にいこうかなあと初めて思った。
(まだ機会がありませんが)

他にも、タイ人の家族と一緒に美術館へ行ったり、
そこで、好きな画家エゴンシーレの原画をたくさん見ることができて感動したり、
教会で、厳かなミサを見て胸を打たれたり、
気に入ったカフェに毎日通ったり、
束の間の滞在だったけれど、思い出をたくさん作ることができた。

初めての街で、ずっと忘れていた自分とつながったような不思議な感覚。
昔の自分に、時を超えて、「ウィーンに来れたよ、すてきな街だよ」と
エアメイルを送りたくなるようなそんな気持ちになった。

25. 初めてなのに懐かしい街〜ウィーン(オーストリア)