旅先で、心に残っている夕方がいくつかある。
たとえば、インドの小さな町、アーグラーの安宿の屋上で。
来たばかりの町にまだ馴染めない上に、昼間の40度を超える暑さで、疲れを感じながら、
夕日がゆらゆら、濃さと容積を増しながら落ちていく様子を眺めていた。  
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1.夕暮れの空へ〜アーグラー(インド)