ウシたちがセリソーにいるときは、日だまりの名残りで暖かいどこか周りの丘の斜面で夜を過ごし、お日様が顔を出すとそこで目覚め、朝に夕にと水を飲みにくる。この半野生の斑点動物の子どもたちは、先代の習性をまだ保っている。自力で寝ぐらを調達するようになって久しいと思われるのに、横になる前、犬がするように地面の上をごろごろと転げてみせる。牛たちは草のない石だらけの、山並みに面した西斜面を選んで、群れで夜を過ごす。通常牛たちは、夏の終りまでに、牧童に追われて、あるいは自らの選択で山の草地へと出発する。ある年、仲間からはぐれたか、牧童に見落とされた満一年子の子牛が放牧期の終りまで放置され、そのせいで泉にやってきたもう一匹の存在が明るみに出た。そうでなければわたしも見落としていたことだろう。ある朝のこと、半分食い荒らされた死骸が黒岩の麓に横たわっていた。泉の小さな流れのそばの湿った土の上に、クーガー、あるいはピューマ、マウンテンライオン、何と呼んでもいいけれど一匹の獣の足跡があった。クーガーは泉に二度姿を現したようで、狩りは前夜の早い時間に行なわれたにちがいない。肉食獣は獲物を食べる前には水を飲まないので、食べて飲んで、黒岩に登って一休みした後にまた来て、食べて飲んだのだ。クーガーがどこからやって来たのかはわからないが、次の晩戻ってきたとしても、もう何も残されてはいまい。コヨーテが獲物を少しでも置いていくとは思えない。