命のコーラス


竹林を通る風はメロディー
アルミニウムの指が奏でる風鈴は
その伴奏
カッコウが拍子をとり
スズメがそれに声をあわせる
オウムも金切り声で参加
マオイストは
この聖域に道路を通したいと思っている
数メートル巾の車道につくりあげたいらしい
彼らはこう言う「アスファルトは進歩だ」
わたしたちにこう思わせようとする「オートバイの警笛は
フィンチの鳴き声のように
人の心に響く
同じ喜びをもたらす」と
彼らの賛同者たちの馬鹿でかい車は
お年寄りたちを道から追いたてるのに充分
ガソリンの臭いが
ジャスミンにとってかわられるのは当然のなりゆき
もくじ
Contents
スクーターの騒音、トラックのうなり声
資本主義の巨大なとどろき
コンクリートの重い息づかい
利益から生まれるゴミの山
こういうすべてが、命のコーラスに
置き換えることができると
彼らは考えている








*マオイスト=毛沢東主義の信望者。ネパール共産党統一毛沢東主義派は、ネパールの政党。