「すばらしい女性たち、でしょう?」
興奮が男の声を震わせた。
「どの女性も、それぞれにすばらしい、ほんとうに。もうすっかり入れ込んでしまってそれで、、、」
そこで口をとめた。
「こんなことを言っていいものかどうか、、、」
わたしのいらだちは静まっていた。男に先をうながした。
「どうぞ、つづけて」
「じつは、その、白状しましょう。以前働いていた劇場の倉庫の隅で、三つの女神の衣装を見つけたんです。それで、、、盗んだんです、それを。このアパートにあるんです。見たいですか?」
わたしはこの年寄りが好ましく思えてきた。こんな変な人、会ったことがない。ギリシアに対するこの男の情熱ときたら、ばかばかしくはあるけれど、感動的ともいえる。
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