男は丈の長い、たぶんアテナ用のチュニック2枚と、丈の短いものを1枚手にもどってきた。 「あたりまえですけど、ヴィーナスの分はないんです、、、あるのは薄い布切れだけでして、、あの彫刻が巻いてる。舞台ではもちろん、チュニックを着て登場しましたけどね」 「なんて美しいんでしょうねぇ! すばらしい身体じゃないですか」 男の顔が赤く染まった。男の目が輝いた。男の羞恥心は消え去っていた。 「何を隠そう、アテナのかぶとと槍ももってるんです。それに、ディアナの弓と矢筒もね! 、、」 男はそこまで言うと突然黙りこんだ。気まずい沈黙。男の燃えたつ炎はしぼんでしまったのか。わたしは男を見ることができない。と、突然また、男がしゃべりだした。のどを締めつけられたような声で。
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