日本時間15:00

準決勝の一組がオランダに決まった。残るドイツとスペインは、どちらが決勝に進んでもおかしくない実力者たち。結局ファイナリストはヨーロッパ勢ということになった。オランダとドイツ、オランダとスペイン、どちらになっても面白い試合になりそうだが、自分としてはドイツの決勝戦を見てみたい。オランダ、スペインの場合は、両チームのスタープレイヤーが決勝の場で顔合わせをする、話題性に富んだ華麗なゲームになるだろう。オランダ、ドイツの場合は、若くまだそれほど大きな名声を手にしていないドイツの選手たちが、名実共に世界最高レベルのオランダのプレイヤーたちとどう渡り合うかを見てみたい。ドイツはヨーロッパの中でも常に安定した力をW杯で見せてきた国だが、今回は特に注目度も高くなく、いわば未知のチームだったが、新しいチームづくりが実りその成果を世界中に見せている最中。


20:30(8日3:30日本時間)    ドイツ 対 スペイン 0−1 (ダーバン)

イエローカード累積で出場停止のミューラー(ドイツ)、ケガ明け以来調子が戻らずこの日はベンチスタートとなったトーレス(スペイン)。万全で完璧なメンバーで準決勝に臨むのはそれなりに大変だ。それも含めてチームの力ということか。楽しみにしていた対戦だったが、ドイツはここまでのような積極的でスピーディーな攻撃が影を潜め、試合の多くの部分をスペインに支配されていた。攻撃のコンビネーションの一角を担っていたミュラーの欠場が響いたのだろうか。スタンド席のミュラーをカメラがときどき捉えていた。そういえば試合開始後3分くらいのときに、ピッチ上に乱入者が走り込んだ。乱入者とガードの二人、計三人が突然プレイの最中、プレイとは全く違うリズムと動きで、異物として映像に捉えられた。前半はスペインが押しながらも0−0で終了。後半ドイツは攻撃的な選手を次々投入しチャンスもいくつか作るが、印象としてはスペインのパスを有効につないでゴールに向かう攻めが続く。73分セットプレーのクロスを人垣の後ろから走り込んでヘッドで合わせたプジョルが決めてスペインに1点。結局そのまま試合は終わる。イングランド戦やアルゼンチン戦を見て胸を躍らせた人に対して、ドイツは見せ場らしいものを作れない残念な試合をしてしまった。試合後の映像はドイツの選手の表情をたくさん捉えていたが、中でも最も気落ちしてる様子のシュバインシュタイガーを何度も映していた。

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