日本時間12:00

ここまでの試合の記録を読み返すと、パラグアイは相手の良さをあまり出させない戦い方をする守備的なチームなのかもしれない。グループリーグでスロバキアはあまりこれといったパフォーマンスを見せられず2−0でパラグアイに負けている。日本はデンマーク戦で二つの直接FKを成功させているので、相手に対してそれが優位に働くかもしれない。ブラジル戦でのポルトガルは無得点での引き分け。その時点でブラジルはすでにグループリーグ通過を決めており、ポルトガルは引き分け以上が条件だった。ん、ひょっとしてあの試合は双方が引き分け狙いの試合だったのか。同じ言語を話す元宗主国との対戦はポルトガルに優位に働いたのだろうか。


16.00(23:00日本時間)      パラグアイ(F組1位) 対 日本(E組2位) 0−0/5-3PK (プレトリア)

やはりパラグアイは守備的なチームだったようだ。スタート直後は日本はボールに触れない状態のように見えた。パラグアイはボール扱いがうまく、パスをよく繋ぎ、玉際でファウルを犯さずに相手からボールを奪うことができる。ただ攻撃の方はそれほどパワーがあるように見えず、チャンスをつくっても決定機に得点できず、攻め方もやや平凡に感じた。日本は二、三の効果的な攻めは見えたが、全体としてはボールをもってもゴールに向かってのいい攻撃ができなかった。延長を含め0−0で決着がつかずPKになってしまったのは、こうした両チームのプレイの結果だと感じた。パラグアイは、過去にベスト16を3回経験しての初めてのベスト8入りで、大変な喜びようだった。


20:30(30日3:30日本時間)    スペイン(H組1位) 対 ポルトガル(G組2位) 1−0 (ケープタウン)

後半の序盤くらいまでは両者それぞれ攻め合って、互角の戦いをしているように見えた。印象としては、カウンターからの早い攻撃を見せるポルトガルの方に可能性を感じた。後半、スペインのエースFWトーレスに変わって入ったジョレンテは、すぐに決定機をつくる。そこから流れがスペインの方に行ったように見え、チャンスがつづく。バイタルエリア付近でスペインはパスを回しながら好機を何度もつくり、63分イニエスタからシャビへとつないだボールを受けたビジャが得点した。その後もスペインの時間が続き、ポルトガルはボールを保持できず、攻め手を欠いた。終了間際にペナルティエリア内でポルトガルがファール(スロー映像でも何がファールか不明だった)を取られ、一人退場した。最後の方は、試合はスペインの手に完全に渡ってしまったように見えた。ビジャの得点は今大会4点目、イグアイン(アルゼンチン)、ビテク(スロバキア)と並び1位。準々決勝は対パラグアイ戦。

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