日本時間15:00

イングランド、アメリカが1位、2位でおかしくないグループCではスロベニアがここまで1勝1分で1位。優勝候補の一角に数えられていたイングランドはここまで引き分けが2。スロベニアに負けるようなことがあれば大番狂わせになる。ガーナはここまで1勝1分でグループDの一位。アフリカ勢で最もいい位置につけている。が、最終戦は相手がドイツ。ここで負けて、セルビアが勝てば敗退してしまう。引き分けでも先に進めるが、勝ちにくるのではないか。対戦相手としてもこの2チームの組み合わせは面白そうだ。


16.00(23:00日本時間)      スロベニア 対 イングランド 0−1 グループC (ポート・エリザベス) 

イングランドにとっては絶対勝たなければ通過が難しいゲームになった。早い展開でスタートした試合は終始イングランドの支配で進んでいるように見えた。メンバーを入れ替え、少し調子が戻ったのだろうかと思って見ていたら、前半23分FWデフォーが1点。エースのルーニーもゴールに向かうがポストに当たったりで無得点、後半交替した。攻めながら追加得点がない、という勝ちながらも強さを見せられなかったイングランド。スロベニアは少ないチャンスの中で攻めきれず、ゴール前での決定機を逃すなどいいところがなかった。試合終了間際に、他会場でアメリカがロスタイムに決勝点を入れた、とのニュースが入る。


16.00(23:00日本時間)      アメリカ 対 アルジェエリア 1−0 グループC (プレトリア) 

結果はイングランド戦を見ているとき知った。だが90分間得点の情報が入らなかったので、スロベニアが2位通過するのだろうか、とほとんど思っていた。スロベニアベンチもそう思っていただろう。実際に試合を見てみると、双方が積極的に攻め合い、ビッグチャンスや決定的な場面も数多く、GKの好セーブやオフサイド判定などで得点に至っていない状態だった。他会場でイングランドが勝っていたので、どちらも勝たないと先に進めない。後半も攻め合いのタフな試合になった。同じカウンターからの攻撃でも、アルジェリアは距離のあるミドルシュートを放ち、アメリカはゴール前に持ち込んでパスでつないで変化をつけてシュートと技術を見せた。ロスタイム、自分が仕掛けたカウンター攻撃からのボールを最後に受けたドノバンがボールをゴールに流し込み勝ち越し点を上げる、という圧倒的、感動的な幕切れを演出した。ゴール後、寝転んだドノバンの上には人の山が高く高く積み重なった。これによりアメリカが1位で、イングランドが2位でグループを通過した。


20:30(24日3:30日本時間)    ガーナ 対 ドイツ 0−1 グループD (ヨハネスブルグ/サッカーシティ) 

四つのどのチームにも可能性は残っていた。セルビアが勝てば、この試合でドイツは勝つことが、ガーナは引き分け以上が通過条件だった。ガーナはチームの平均年齢が32チーム中一番若く、ドイツは2位。どちらもイングランドのクラブで活躍する経験ある主将をこの大会ではケガで欠いていた。兄弟がこの二つのチームに分かれてメンバーになっていることも話題になっていた。他にもドイツ育ちのガーナ人選手がいた。試合はチャンスを交互につくり、決定機もたくさんあったが前半は0−0。ガーナの守備は強豪ドイツに対しても落ち着いていた。結果は決定機をものにしたドイツが1点を取りそれを守り抜いた。


20:30(24日3:30日本時間)    オーストラリア 対 セルビア 2−1 グループD (ネルスプロイト) 

レッドカードのケーヒルが戻ったオーストラリア。ドイツに大敗し、勝ち点1しかないがまだ可能性がないわけではない。前半セルビアが積極的に攻め上がったが、オーストラリアのGKシュウォーツァー(英・フルアム)が好守備、好セーブで得点を逃れる。後半はオーストラリアにチャンスがまわってくるが得点に結びつかない。しかし69分にヘディングで先制したのはケイヒルだった。やはりのケイヒル。そのすぐ後、ガーナ戦で得点したホルマンが追加点を。が、セルビアに1点返される。同点にすれば先の可能性があるセルビアの猛攻が試合終了まで続いた。ドイツの得点が少なかったこともあり、勝ったオーストラリアは得失点差でガーナに負けてグループリーグ敗退。

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