日本時間12:00

ここからグループリーグの最終節に入る。どのチームもここでグループリーグを突破できるかが決まる。フランスはFWアネルカが前試合中の監督への言動が問題になって一時追放され、その後選手全員がそれに反対して練習をボイコット、フランスではテレビ放映のスポンサーが降りたりとちょっとした騒ぎになっている。フランスはウルグアイに引き分け、メキシコに負ける、と成績の方も散々。いずれにしても南アフリカに勝たないとグループリーグ突破は無理。普通なら勝てる相手でも、状況が悪ければ何が起こるかわからない。南アフリカにとってはチャンス。ホームでもあるし。


16.00(23:00日本時間)      フランス 対 南アフリカ 1−2 グループA (ブルーム・フォンテーン) 

フランスはやはり内部のゴタゴタが響いたのか、積極的に攻めに出てきた南アフリカに先取点を許す。その後ゴール前の競り合いでフランスはレッドカードの一発退場をくらう。勢いづいた南アフリカにさらに1点を許し、前半2−0で終わる。フランスは主将のエブラなど主力選手数人がスタメンに入らないという異常事態。アネルカはベンチにもいない。後半フランスはマルダやアンリを入れて1点返しはしたが、逆転しそうなムードはあまり見えなかった。南アフリカはもっと得点を加えて勝てばグループリーグ突破の可能性もあったが、そこまでの力はなかった。開催国南アフリカが最後に見せ場をつくれたことがこの試合の見所になった。


16.00(23:00日本時間)      メキシコ 対 ウルグアイ 0−1 グループA (ルステンブルグ) 

ウルグアイが勝ってグループAを1位通過した。前半しぶとくいい攻めを繰り返したウルグアイが、ハーフタイム直前にスアレスのゴールで1点取った。カウンターで持ち込んだボールを逆サイドに大きくクロスで入れ、それをヘディングで合わせた見事なシュート。前半は攻守の切り替えが早く、メキシコもゴールに激しく迫った。ゴールの可能性は両チームにたくさんあった。後半、メキシコは早い時間帯に選手3人を投入し、激しい攻めを繰り返し、メキシコの時間帯が続いた。ウルグアイはワールドカップ初期に優勝経験を持つが、ここ最近では1990年にベスト16に入ったのが最高。今回は攻守とも強いチームに仕上がっているようだ。メキシコは南アフリカと勝ち点で並んだが、得失点差でうわまわって2位で通過。フランスは1分け2敗という信じられない成績で南アフリカを後にした。


20:30(22日3:30日本時間)    ギリシア 対 アルゼンチン 0−2  グループB (ポロクワネ) 

先発メンバーを数人入れ替えてきたアルゼンチン。前半ギリシアの守備で点が入らなかったが、後半2点入れて三戦全勝した。ギリシアはGKのファインセーブがいくつかあって、メッシ他の決定的なシュートをとめていた。攻め手の少なかったギリシアは、カウンターでFWサマラスがゴールに走り込む、という方法で何回も攻め上げたがシュートは少なかった。接触で唇や口の中を切ると、血がとまるまでガーゼや綿を口にくわえて選手は出てくる。この日もギリシアの選手がしばらく綿菓子のような綿をくわえたままプレイしていた。またギリシアは交代枠の三人をすべてケガで替えることになった。マラドーナは最後は大変なご機嫌の様子で、試合後ギリシアの選手たちと握手を交わしていた。


20:30(22日3:30日本時間)    ナイジェリア 対 韓国 2−2 グループB (ダーバン) 

アフリカ勢2つがグループリーグ突破を逃す中、ナイジェリアもここまでの成績は2敗。しかし韓国に勝てば可能性は出てくる、というところで序盤から勝ちに出てきた。アフリカチームの中でも格別体格が良く、スピードもパワーもあり、多くがヨーロッパのクラブチームでプレイする選手たち。韓国は引き分け以上で次に進める可能性が高かったが、勝ってリーグを突破したいところだった。先取点はナイジェリア。ナイジェリアはいけそうだ、とリズムに乗って攻めていくのに対し、韓国は失点でやや守勢になりかけたが同点にしないことには先がない。前半の終盤近くに韓国がFKから1点を入れて同点に。さらに後半すぐ、韓国がエースFWパク・チュヨンのFKを直接入れて勝ち越した。が、ペナルティエリアでファウルを犯し、ナイジェリアにPKを与えまた同点に。ナイジェリアは最後まで激しく攻め続け、いつ点が入ってもおかしくない状態だった。引き分けた韓国はアルゼンチンとともに決勝トーナメントに進む。

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大会12日目 2010.06.22(Tue.)

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