封筒の左うえの角っこ
きみの ながーい手紙の
きれっぱし

left upper corner of the envelope,
the only piece of your long letter
left



の音
救世軍



bell
Army
Salvation
a


昼食後の皿洗い。と、そのときポーチの方で紙をかき混ぜる音。郵便屋だ!と窓にとんでいく。ちがった、ゴミ屋だった・・・雪はまだ降りつづいてる。

      雪あらし
      タバコの残りが
      ゆっくりと減ってく

      snowstorm
      my cigarette stub
      disappearing slowly


雪あらしの後。町は澄みわたり、とても静か。学校も仕事もきょうはなし。学生たちが歩きまわり、こどもみたいに雪で遊んでる。ブルー・ムースには人がいっぱい。おしゃべりしたり、チェスしたり。だれかの白いトヨタが交差点でうまってる。男が4人がかりで押し出そうとしてるけど、無理だな。今日は歩行者の日。そう、ぼくの日さ。

      雪をはらってやる
      髪についた雪を
      アイツ、じっと
      ブライダルショップの中の
      マネキンを見てる

      brushing the snow
      out of her hair
      she strares
      at a mannequin
      in the bridal shop window




1月13日。新年の日、旧暦で。ぼくは祝う。いま一度、ルームメートたちに見せつける。そいつらは、黒ビールをストーブであっためるのなんか、見たことないんだ。


      天からの雪雪雪
      と、星つぶも ひとつふたつ
      旧正月のこと

      ten thousand snowflakes
      and a few stars -
      Old New Year


*夜空に雪と星がいっしょに見えた、アレクセイの不思議な体験。ちょっと信じられない気もしますけど、本当にあったことだそう。






    ATMのそばで
    女の子がコートを ジップアップ
    バンクカード 口に差して!

    by the ATM
    a girl zipping her coat -
    MAC card in her mouth!




つららの先っぽ
ひとつひとつに
お日さまのしづく


on every icicle's tip
a drop
of sunlight

=back=