セリソーから八キロも行ったあたり、視界からセリソーがすっかり消えたあたりに、セイリーン盆地からブラック・マウンテンに向けて延びている太古からの道があり、そこには行ってみる価値のある水の印がある。それは、少々のことでは動くことのない大きさの石を並べた、円形の置き石である。円の縁が一部口を開けていて、そこによく似た石が二個ずつ平行に置かれている。その二列の石の間に一本の矢を置いてみると(矢羽を円の内側につけて)、まっすぐ行った先に泉があることを示しているのがわかるだろう。これはショショーニ族が、ここを行けば必ず水があると示した昔の印である(*1図)。今でもサルト・ウェルズの沙漠地帯やメスキート峡谷、ワバンの斜面のあたりでこの印を見ることができる。セリソーを挟んで反対側、黒岩が始まるあたり、泉から一キロ半もいったあたりにあるのは、さらに古い時代の忘れられた部族が残した印だ。そのあたり一帯の岩は、すべて火山性の、白い結晶をまぶしたような粉砕面をもっているが、外側は炭のように黒く風化されている。インディアンの集落があったと思われる泉のまわりには、今日のインディアンにとっては意味のない、ただの奇妙な絵や印がいくつも残されている。たとえば岩が始まるところの向こう側には、白く彫られた印があって、距離を表わす印の上に、この先に何かあることを指し示している矢があり、その下に波のような線が何本も引かれている円がある(*2図)。それはこのように読める。「この方向に三(単位は不明)ほど行けば、おいしい水の泉がある。探してごらん」