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ミヤギユカリの壁画アート
壁画につかわれている元絵から   →    →    →


Happano Store | 葉っぱの坑夫


| 著者について | ミヤギユカリ+田中均明

| この本のギャラリー展示 | reading finerefine

| 写真集について |
この写真集では、
ドローイングと
町の風景が
ふしぎな出会い方をしています。







子馬かける夏の草原の
木漏れ日は、
紅葉のはじまりかけた銀杏並木から
降りそそぐ秋の日射しです。

絵のなかに、すっと現実世界がまぎれこむ。
どこまでがアートで、どこからが現実なのか。









町が2月の寒さに
耐えているときも、
ススキたなびく赤い山では
もみじが色づき、
シカも鳥も
町行く人のコート姿を横目に、
実りの秋を悠然と楽しんでいます。







夏の暑さのさなか、
壁画の前を通ることがあったなら、
綿雪の舞う冬の楽園で
しばし熱気をとばしてみるのもいいかもしれません。









そして夜の楽園は、
昼とは違う場所、
親しくなった動物たちも
どこか近寄りがたく、
昼にはなかったものが
見えたりもして。



この写真集は、町の中にあらわれたミヤギユカリさんの素晴らしい壁画を本にして残したい、という気持ちから生まれました。
壁画(建設現場用仮設フェンス)は、工事が進んで役目を終えれば撤去されるものです。約2年の設営期間のあいだに、この壁画の前をとおって通学する子どもたちの記憶に、耳の長いうさぎや大きな蝶々、トンボ、シロクマなどがどんな風に残るのか、そして大きくなってから、確かこの辺に大きな動物たちの絵があったんだけど、、、、あれはいったい何だったんだろう、と不思議な気持ちで思い返されることがあったなら、と想像するのは楽しいことです。
夢をみるのがむずかしい時代にあっても、人間にはまだその才能が残されているんだなと、この壁画を見たときは心が躍りました。建設現場を取り囲む長い長い壁を、ミヤギさんの描く四季のランドスケープでおおいつくすというプラン、そのビジョンを形にすることは「夢」の行為だと思うのです。
町の空気感とともに映しとって保存するには、写真集という形しか思い浮かびませんでした。
(葉っぱの坑夫・大黒和恵)


著者プロフィール

田中均明(masaaki tanaka)
福岡県久留米市生まれ。東京造形大にて写真を始める。
好きな写真はアジェ、牛腸茂雄、new colorの写真。
ミヤギユカリ (Yukari Miyagi)
イラストレーター。1965年生まれ。1992年よりフリーランスのイラストレーターとして仕事をはじめる。書籍、雑誌の挿画のほか、広告媒体、アパレルブランドとのコラボレーションも手がける。
作品集に「Reminiscence」、「ちち」、「ambrosia」(以上、自費出版)、「Kaguya, the bamboo princess/竹姫物語」(Nieves)、「Rabbit and Turtle」(Nieves and Happa-no-Kofu) 、「シカ星」(葉っぱの坑夫)がある。他に書籍挿画として、木坂涼「刺繍日記」(理論社)など。
オフィシャルサイト:http://www.miyagiyukari.com/


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ミヤギユカリの壁画アート

2007年6月 第1刷発行
壁画の絵:ミヤギユカリ
写真撮影:田中均明
ブックデザイン: iamcoco
発行者:大黒和恵

制作・発行:Web Press 葉っぱの坑夫(www.happano.org)
印刷・製本:三美印刷

価格:1200円+税
B5判、28頁、オフセット印刷
言語:日本語、英語
ISBN:978-4-901274-09-8 C0072

この本は、広尾ガーデンフォレスト(東京都渋谷区広尾4丁目1番、三井不動産レジデンシャルおよび三菱地所による住宅開発)建設現場用仮設フェンスのアートワークを記録する目的で制作されました。

仮設フェンス制作<クリエイティブスタッフ>
アートワーク:ミヤギユカリ、クリエイエィブディレクション:小霜和也、アートディレクション:服部一成、企画・制作:創芸

<仮設フェンスの概要>
全長:343m、高さ:約3m、素材:インクジェット出力した樹脂製シートを鉄製フェンスに直貼り、設営:2006年10月(シート貼付け工事期間:第一次/2006年10月3日〜14日、第二次/2007年3月8日から9日)、撤去:設営から約2年内に、建物の建設工事状況に応じて行なわれる予定


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