Sleeping Village | 眠る村  ラグナール・ペルソン


1.ドローイング集
絵:ラグナール・ペルソン
テキスト:ラグナール・ペルソン、ミレーネ・ラーソン
B5判、36頁、カラー、オフセット

2.フォトブックレット
写真:ラグナール・ペルソン
A5判変形、20頁、モノクロ、オフセット

価格 1500円+税
ISBN: 978-4-901274-15-9 C0071

2011年7月5日刊
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外を歩くか、絵を描くかしか子どもの頃することがなかった。そうラグナールは言っていました。スウェーデン北部の人口200人くらいの小さな村に生まれ育ったと聞いています。『Sleeping Village:眠る村』はまさに、「村を歩きまわる」ことと「絵を描きあかす」こと、この二つのあいだで育まれた想像力が生みだした画集だと思います。
はるか北の地、人が少なく自然が主のような土地では、空間のひろがりがやたら大きくて、木々がつくる影、空をおおう雲、鳥がたてる羽音さえ、奇妙な想像をかきたてたり、夢のなかに人を引きいれる力をもつのかもしれません。
この画集には、ラグナールが撮った写真を集めた小さなブックレットがついています。写真の中に広がる世界は絵と響きあって双子のようです。そして村についてのラグナールのテキスト、友だちのミレーネが寄せてくれた小さな物語を読むことができます。
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ラグナール・ペルソン「眠る村」より
村の残りの部分は、強い風のせいで傾いた、古くてくたびれた家々で占められている。当然ながら、すべての家は木の柵で囲まれている。スウェーデン全土にわたって、木のフェンスはどこにでもある。自分の子ども時代は、空っぽの道を歩き、フェンスを眺めることだけに費やされたようにさえ思える。ときに犬の姿を見たり、フェンスの奥で営まれる誰かの暮らしを盗み見ることはあるだろうが。



ミレーネ・ラーソン「ここではないどこか」より
森のいちばん奥深いところで、少女は大きな年老いた木に出会った。巨大な根をおおう、見たこともないような柔らかでふわふわした苔の中に、少女は横たわった。夕闇の妖しい美しさがほどけて広がり、夜の生きものと不安な魂の時間が訪れた。


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