今ふたたびぼくは、Gのよく練られた思考、理路整然としたもの言いにすっかり乗せられている。彼はよく言っていなかったっけ、「頭のきれないやつは人を制せない。能無しのように話すか、賢く話すか、それが問題だ」と。
 Gのしゃべりは、最初に知り合った日々と同じように弁舌爽やかだった。と、突然、Gはふたたびぎこちなく黙りこんだ。今日の訪問の理由を説明するのに、ひと呼吸が必要だった。「まったく思いもつかないことなんだが、夢を見るたび、ぼくはきみの前で見せ物をしてるんだ。きみがただ一人の立会人でね、静かにそこで見てる」
 話はそこでまたきしんだ。Gの沈黙。ぼくは寛容な視線でGをみつめ、先に進むよう促した。
 「それはいわば内面の暴露みたいなもので…。うん、そうなんだ、暴露なんだ。なんどとなくきみに対してその暴露を繰り返してるんだ。出てくるのはいつも同じ場所、それがここなんだ」 

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