「わたしを?」
 「ええ、、、」
 男はぱっと顔を輝かせた。
 「わたしはギリシアがもう好きでしてねぇ。アイスキュロス、ソフォクレス、エウリピデス、、、舞台セットを描いていたんです、、、、あ、それからジロドゥもね、、、、、げ、劇場をやめたときに、小道具の一部を持ってきてましてね、、、」
 それはよかったこと、とわたしは冷たく言った。
 「もしかして、、、あなたがそういったがらくたに、興味がおありかと」
 男は「がらくた」と口にするとき、さも大事そうに言った。
 「ちょっと待ってください、、、別のときならまだしも、いまはすることがいっぱいあるんで、、、」
 「今晩はお忙しいですか? だんなさんは?」


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